 | 倦怠 4309462014 河出書房新社
■Amazonエディターレビュー 1960年に発表された本著はモラヴィアの代表作で1961年ヴィアレッジ賞を受けた。イタリア60年代を代表する作家だが、映画のシナリオも数多く手がけている。モラヴィアの作家としての新境地を開いたといわれる本作は、戦後の混乱を経てネオキャピタリズムが社会を支配する状況の中で書かれたもので、ドリック・カーンにより映画化され1998年度ルイ・デリュック賞を受賞している。 主人公ディーノは裕福な家庭に育ったアマチュア画家。なぜか社会にうまく順応できない。現実とのつながりを実感できず、虚無感を抱いている。この空しさを「倦怠」とモラヴィアは言っている。あるとき17歳の少女(娼婦と見まがうほど性に対してあっけらかんな自然児)チェチリアと出会うが、彼女の男性遍歴に苛立ち嫉妬するうち、いつしか倦怠感は消え、彼女を現実として受け入れる。現実と自分との接点をチェチリアを媒体として見出す過程がおもしろい。モラヴィアは1990年、83歳で没した。(本吉洋子) |
 | 倦怠 4309460100 河出書房新社 |
 | 倦怠のうちに死を夢む 4883061531 新風舎 |
 | チェーホフを読め―空虚な実存の孤独と倦怠 4886298230 鳥影社 |
 | フェデリコ・カルパッチョの優雅な倦怠 4877280405 幻冬舎 |
 | 熟年の性 円熟の性愛か倦怠の性愛か 4272401831 大月書店 |
 | ベルリン 1923-1927―虚栄と倦怠の時代 (2) 4796701303 せりか書房 |
 | 村上龍自選小説集〈6〉快楽と倦怠と死の独白 408774437X 集英社 |