|
 | 恋ごころ B00006RD6M
■Amazonエディターレビュー ジャック・リヴェット監督作品『恋ごころ』は活気に満ちた楽しいラブコメディ。おなじみの設定ながら、フランスのニュー・ウェーブ界の巨匠ここにあり、と実感できる映画だ。すなわち“現実のような芝居、芝居のような現実”というわけで、時間と空間をふくらませた映画の世界において、時空が幾重にも折り重なっているのだ。リヴェット監督は『セリーヌとジュリーは船でゆく』や『美しき諍い女』など、このうえなく現代主義的でありながらクラシックな作品を手がけた。 本作品の内容は、ルイジ・ピランデルロの戯曲『お気に召すまま』のパリ公演にやってきた女優や座長が恋物語を繰り広げるというもの。目まぐるしく転換する人間関係に恋人たちが一喜一憂し、さらには劇中劇の上演も組み合わさって、複雑なハッピーエンドへの幕が開かれる。こま切れになった物語がはるかな高みへと引き上げられて情熱的に共鳴し合うとき、舞台の上と下、現実と劇場のはざまにあった緊張感が融和していく。「恋ごころ」は、名監督のすばらしい腕前を堪能させてくれる傑作だ。(Tom Keogh, Amazon.com) |
|