未知の惑星に不時着した宇宙飛行士テイラー(チャールトン・ヘストン)は、そこで猿が支配し、人間が奴隷として扱われている世界を見る。全世界に衝撃を与えた、あまりにも有名な第1作のラストシーン。シリーズが進むたびに次々と意外な展開をし、最終的に時間の環を描くに至る物語。単なる奇想としてのSF映画の枠組みを超えて、当時の社会情勢を反映したその内容は、現在でも決して色あせない深みと魅力をもつものとなっている。(田中 元)
監督をTV『ミステリー・ゾーン』や『ダーティハリー2』のテッド・ポストに、脚本を『戦慄の七日間』のポール・デーンに、そして音楽を『エデンの東』のレナード・ローゼンマンに変更。さらなる衝撃的かつ破滅的趣向を凝らし、観客をゾッとさせてくれる。なお、この作品のみシリーズの常連ロディ・マクドウォールは出演していない。(的田也寸志)
そう遠くない未来、3人の宇宙飛行士がある惑星に到着する。その惑星は青々とした森、温暖な気候、そして呼吸可能な大気を持ち合わせていた。まさに地球のように。しかし、一見天国のようであったその地は、実はまったく違う顔をもっていた。彼らはすぐに驚くべき事実を発見する。この惑星では人類は野蛮なけものであり、猿類は文明化した支配者であることを。次々と沸き起こる事件のなか、宇宙飛行士の1人はこの驚くべき文明の秘密の鍵を開けようと奮闘するも、心の内では常にある疑問を抱いていた。「自分は人類の救世主となるのか、それとも人類滅亡の最後の目撃者となるのだろうか…」
映画の第1作に匹敵する衝撃的な結末で、ブールは、アドベンチャー、風刺、サスペンスにおける「傑作」とはどういうものであるかを示している。